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石灯籠と高層ビルの共存 |

◎ 新橋の「砂場」という老舗のおそば屋さんの入口に、こんな石灯籠が建っていた。そこはまるで、小さな日本庭園のようだ。付近を通りかかり、信号待ちをしている一時の楽しみ、街なかではたいへん貴重な季節を感じさせてくれる場所なのだ。毎度、見ているように思っていたが、植栽の奥に石灯籠を見つけ、少なからず感動したのである。見ているようで見ていない、そこに石灯籠があるぞ、と意識の中に刻み込まないと、結果的に「あっても『ない』と同じ」なのだ知らされたのである。

◎ 石灯籠が日本伝来のオブジェであるとしたら、このようなモニュメント様式をしたものが現代のオブジェといえるだろう。このオブジェの先には、たばこ会社(JT)の本社ビルがそびえ立っている。そして、このオブジェのずっと後ろは国会周辺を指しているのだが、細長い金属の長い筒を組み合わせ、天に向かわせている芸術的建造物は、どういう意図を持ち、何を訴えかけているのか、私には皆目わからない。石灯籠の方が、ひっそりとしてはいるけれど、私には愛しい気がするのである。
