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成田空港の喫煙ルーム |

◎ 20年目の結婚記念日と、子どもの高校卒業と大学合格、カミさんの新婚旅行以来の海外旅行など、二人は出かける前から盛り上がっていた。私は、二人のわがままな要求(友だちと約束しているとか、パートを休めないとか、地域のスポーツ大会があるとか)にグッと我慢しながら、職場が繁忙期の中で日程調整(年休申請のタイミング)に頭を悩ませ、チケット等の手配はすべて自分がやらねばならず、そうこうしているうちに、めんどう臭くなり、顔を出てしまうほど気が進まなくなった。でも後々のことも考えて、短気を起こさず妻子の意向を十分に尊重し、何とか渡航に向けた諸手続きを終え、出発の日を迎えたのである。

◎ 成田空港にいる間、飛行機は禁煙なのでカミさんと一緒に、「たばこの吸い溜め(すいだめ)」をすることになった。成田空港内では、想像していた以上に喫煙ルームがあり、フライト時間を待ちながら経ち寄らせてもらった。そこで、私がいちばん面白かったのは常設のライターである。ライターの持ち込み規制等もあり、空港側としての配慮なのだろうが、いかにも取って付けたような代物(自動車用で電熱器タイプ)だった。それが、1か所に3つも付いているから、なおさら「見た目がしっくりこない」のである。使い捨てライターをヒモでむすんでおけば済む話だと思うけれど、わざわざ特別注文して設置したのだろう。それは、成田空港・喫煙ルームの「ちょっと間抜けな景観」なのであった。
