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『希望の資本論』その17

【163ページ】ピケティ氏と佐藤氏との対談

佐藤 ~。旧ソ連が崩壊してロシアになっていくときに、非常に野蛮な形で資本が蓄積されていくのを見たので、『21世紀の資本』に晋かれているような「トップ0.1%」とか「0.01%」の大金持ちに対して私はあまり好感を持たないんです。
ところで、マルクスの『資本論』では、「労働力商品」のみが価値をつくり出す特殊な性質を持つことになっています。この点についてどう考えますか。

ビケティ 「労働力だけが価値をつくり出す」というのは、どういう意味なんでしょう。「生産物から生じるもうけはすべて労働者が得るべきだ」ということでしょうか。私有財産が地上から廃絶され、そこから利益を得られなくなれば、原則としてもうけはすべて労働者が得ることになり、それのうちどれくらいを(生産を増やすための)再投資に回すかをみんなで決めることができます。ですが、私宥財産の廃絶というのは間違った「答え」だと思います。私有財産をなくせば、たとえば官僚に権力を与えることになり、労働者がよりいっそうの自由を得ることにはつながらないからです。

【164ページ】
佐藤 『資本論』によれば、賃金は生産過程で資本家と労働者の力関係によって決まるのに対し、利潤や配当、地代は、その剰余価値が資本家や地主の問で分配されます。ピケテイさんは、賃金はどのように決まると考えますか。

ピケティ 資産のタイプに応じて、その所有者と労働者の問の力関係は異なると思います。農地を巡る歴史は、産業に投下された資本や、資産としての奴隷の歴史とは異なります。賃金の水準や資本の所有者への利益配分の水準は常に、技術や、社会的、制度的な力関係があいまって決まります。私が本で語ろうとしたのは、異なるグループの人たちが常に「何を得るべきか」についての理論的な根拠をつくり出そうとしてきたという、人類の歴史なのです。
 (つづく)
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