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長兄の入学祝いの腕時計をなくした水道橋… |

○ 留年していたとき水道橋で途中下車し、駅前の「みとや」でパチンコをした。かなり負けたと記憶しているが、それ以上にショックだったのは、長兄からもらった入学祝いの「セイコー」の腕時計をパチンコ台に置き忘れ、戻ったときにはなかったことである。5年ぐらいは使ったのだけれども、信念が崩れそうになっていた自分に、少なからず腹がったという苦い思い出なのだ。
○ 西洋かぶれ、観念先行、行き当たりばったり、人に厳しく自分に甘い、劣等感という言い訳に酔って、中途半端な自暴自棄、身近な友人たちも「引く」ような言動、借り物の論理を振り回し、助言や忠告にも耳を貸さなかった。そんな自分が、この頃ふと目に浮かぶことがある。「前を向いて歩くしかない」ことは歴然としているが、目に浮かんでくる僕自身の残像を見ないようにすることもない。うまく付き合っていこうと思うのだ。
