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自宅のトイレや生活廃水の行方('99/11/4)

▼ ある日、トイレ内に飾っていた水鳥の木工品を便器に落とし、水鳥の欠けた片足を残したまま水を流し、後からそれに気づき「必ずパイプが詰まって、いつか汚水があふれ出すことだろう」と心配したが、見事、きれいに流れ去ってくれ、とても安心した覚えがある。そこで、僕は「水洗トイレの穴の先はどのようになっているのだろう」という疑問がわき、それを調べている間にも、友人や知人に確かめたてみたが案外と知られていないようなので、「はばかりながら『トイレ文化』考」スチュアート・ヘンリ著(文春文庫)を参考に説明しておきたい。

▼ まず、トイレで屎尿を流すと、家屋のまわりの細い汚水管(直径15センチくらいの塩化ビニール製が一般的)に流れ出る。ここまでの行程が各家の私有物で、当然ながら経費も自己負担になり、土地を住宅地用に基盤整備する時に行われる工事費用に含まれている。そして、道路の下に埋まっている下水管へ達し、雨水などと合流する(東京都はこの「合流式」であり、京都は雨水を分離して河川に放流する「分流式」である)。ここからが公共下水道(幹線道路地下の広い管)であり、地区毎の下水処理場に流れ着き、スクリーンによる粗大ゴミの排除、沈砂池(土砂、泥、人糞な どの除去)、第一沈殿池(浮遊物の沈殿)、ばっ気槽(エアレーションタンク)、最終沈殿池という工程を経て、上澄みを抜き取ってから塩素消毒して川や海に放流される。

▼ 「上澄みを塩素消毒して自然に還されるのか。うん、うん、これでスッキリした。」とばかりは言えないのであり、果たして残された汚泥(水分含有量 90%)はどのように処理されるのかといえば、濃縮タンクで水分を絞り出し、水分含有量70%程度の塗れた段ボール紙のような形状で〝脱水ケーキ〟にして から、焼却炉に入れて燃やされ、その灰は東京湾に投棄されているそうである(灰の一部は特殊セメントで固めた上で埋め立て処分している)。

▼ この〝脱水ケーキ〟の1日の発生量は、10年前の統計(1989年度)で約3,000トンであり、このうち約2,300トンが消却され、灰にして約300~350トンが毎日発生しているという。東京都として、処理施設全体にかかっている費用は、平成2年度では東京23区で1日の維持管理費は約2億5,000万円、1年では890億7,000万円であり、これに支払利息、減価償却費などを含めると2,962億円という莫大な数字になっている。数字が古くて申し訳ないが、下水道処理の概略や、いかに多くの経費が必要なのかについては、ご理解いただけたと思う。

▼ そして、今後とも下水道の整備が進むに伴い、日本における汚水処理に要する経費は増加するであろう。リサイクル法の適用拡大等によって、ゴミ処理に要する経費負担も急増していくことを考えれば、人がモノを流したり、捨てたりするという毎日繰り返すことへの対応については、意外にも国や自治体の優先事項としてとりくまれてこなかった現状が明らかになっているのである。

▼ なぜ、このような事態になってきてしまったのかについては、日本における屎尿処理の歴史にも触れながら、次回以降も引き続き考えてみたいが、「使い捨て 社会の定着」「過度の清潔志向・無菌社会への傾斜」という時代的な雰囲気の影で、僕たちはいかに多くのものを犠牲にし、多額のコスト負担を強いられている のか、といったことを考えざるを得ないのである。

▼ また、「現実的なものは合理的である」とヘーゲルが述べていたように、現状に至ったなりの根拠があるはずであるし、それを改善していくには「消費のあり方」や「モノを捨てる作法」を含めて、合意形成に向けた粘り強いとりくみが求められている。そして、40歳近くまで下水道処理のプロセスを知らなかった自分を棚に上げるつもりはないが、日本人の意識の中には「何事も水に流せば済まされる」と いった自然環境への甘えや浄化作用への過度の期待があるのだとしたら、早急に訂正していく必要があることだけは強調されていいだろう。
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